物件見学時に心がけておくこととチェックするポイント

物件見学時に心がけておくこととチェックするポイント

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住んだときに「こんなはずじゃなかった」と後悔することがないよう、物件見学時には念入りなチェックが必要です。不動産営業マンから直接アドバイスをもらえればラッキーですが、あらかじめどこをチェックすれば良いのか、自分で意識しておくことも大切です。

そこで今回の記事では、物件見学時に心がけておくことと、チェックするポイントを解説します。また、物件が気に入らない時の断り方もお話しますので、これから物件見学に行く予定がある方はぜひご一読ください。

[1]物件見学時に心がけておくこと

物件見学時に何をチェックすれば良いのか解説する前に、心がけておきたいことをいくつかお話ししたいと思います。

複数の物件を見学して比較検討する

前から狙っていた物件が販売開始された!という場合を除いて、家を買う時は複数の物件を見学してから購入を検討しましょう。

とは言っても、人間は選択肢が多すぎると選べなくなる(心理学では、ジャムの法則といいます)ので、自分の中でリミットを設定して見学することをおすすめします。「選択肢は多い方が良い」という考えの方は多いのですが、むしろ「もっと良い物件が出てくる気がして決められない」となる可能性が高いのです。

そうならないためには、「〇月までに入居するから〇月までに物件を決める」という時間的リミットや、「最大〇件を見学してその中から決める」と選択肢のリミットを自分の中で設定しておくと良いでしょう。

物件見学は多くても1日3件程度にとどめておく

「気になる物件を1日にまとめて見学をしたい」とお考えの方は多いかと思います。早く見学して決めないと他の人に買われてしまうかもしれませんし、焦りますよね。休日が少ない方なら尚更です。

しかし、物件見学に要する時間は1件あたり1時間~1時間半ほど。移動時間も含めるとそれ以上かかるでしょう。あまり一日に詰め込みすぎても疲れますから、多くても1日3件程度にとどめておくと良いかと思います。

その物件に住んでいる自分をイメージしてみる

見学する際は、実際にその物件に住んでいる自分をイメージしてみましょう。

広さや間取り、動線に不便はないか、キッチンやお風呂などの設備は使いやすそうか、日当たりは悪くないか、マイカーを所有している場合は駐車しづらくないかなど…挙げればキリがないですが、実際に住んでいることを想像するとその物件のメリットデメリットや物件に求めている条件が見えてきます。

モデルルームに見学に行く時は特に注意が必要です。間取りや設備はとてもお洒落でキレイで、つい気持ちが高ぶってしまいますが、冷静に自分が住んでいるところをイメージしてみましょう。「お洒落でキレイだけど、動線がイマイチ」ということもよくあります。

ちなみに、モデルルームの設備や壁紙も標準ではなくオプションである場合が多く、実際の住居とは異なることが通常です。間取り図とモデルルームをしっかりと見比べながら、気になる箇所は標準なのかオプションなのか、担当者に必ず確認しておきましょう。

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[2]物件見学時にチェックするポイント

それでは、物件見学時にチェックするべきポイントを解説します。

最寄り駅からの距離と徒歩時間

不動産会社の広告や概要には、最寄り駅からの距離が記載されています。たとえば、駅から徒歩15分の物件は、不動産の表記では80m=1分で計算しているので1.2kmとなります。

直線距離での計算のため、ただし、道中の信号や坂の有無などを加味していないことが多いので、目安の数字としてお考えください。

物件見学の際は、営業マンが車で送迎してくれるため、駅からの距離感をつかめていないことが多くあります。

近い、遠いと感じる境界線は個人差がありますし、「徒歩20分と聞いていたから遠いと思っていたけれど、実際に歩いてみたらそんなに遠く感じなかった」ということもありますし、「駅から徒歩10分で駅近のはずが、実際に歩いてみたら信号が多くて10分で済まなかった」ということもあります。

駅近を第一優先でお考えの方は必ず自分の足で歩いて確認してください。

日中と夜、両方の時間帯をチェックする

できれば、日中と夜、両方の時間帯をチェックすることをおすすめします。治安の良い穏やかな住宅街に建つ物件だとしても、物件が公園や保育園などと隣接している場合は騒がしいことが多いので要注意です。

特に夜勤が多いお仕事をされている方は、夜は静かでも日中が騒がしかったら眠れないですよね。物件の環境が自分のライフスタイルに合っているか、日中と夜、両方の時間帯をチェックしておきましょう。

病院や学校、生活の拠点となる施設はあるか

病院やお子様の通う学校の学区、スーパーやドラッグストアなど日用品を購入できる商店が生活圏内にあるか、確認しておきましょう。また、ペットを飼っている方は動物病院の場所も要チェックです。

駅近の物件なら駅周辺でいろいろと揃いそうですが、病院や学校などは駅から離れていることが多いので事前の確認が必要です。

現地の掲示板(事件や空き巣など治安は悪くないか)も確認する

空き巣やひったくり、痴漢などの注意喚起を促すような掲示が多い地域は発生頻度が高い可能性が高いので要注意。

そういった事件が多発していなければわざわざ掲示板や電柱看板に掲示しないですから、ある意味分かりやすいですね。治安や防犯性を確かめるには、現地の掲示板をチェックするか、管区警察局のホームページで、直近でどんな事件が起きているのかを調べてみると良いでしょう。

近隣トラブルになりそうな家はないか

近隣トラブルを避けるためには、あらかじめ地域の雰囲気をチェックしておくことも大切です。

一戸建ての場合は、騒音を出す住宅はないか、ゴミ屋敷はないか、私道トラブルなどはないか。マンションの場合は、ゴミ捨て場や共用スペースの管理が行き届いているかも要チェックです。

[3]物件見学時にチェックするべきリスト

一戸建て、マンション共通してチェックするべきポイント

項目内容
部屋の広さ各部屋の広さは充分か
動線生活動線に問題はないか
収納収納は充分か
キッチンの設備キッチンの設備は使いやすいか
トイレ・浴室浴槽のサイズや機能は充分か
コンセントコンセントの配置や数
ネットや電話の接続口ネットや電話の接続口の位置
日当たり・風通し各部屋の日当たり、風通しを確認
防犯面周辺環境の治安、不審者が侵入しにくい構造か

新築一戸建ての場合

項目内容
オプションの確認どこまでが標準、どこからがオプションなのかを確認
住宅の性能耐久性や防音性を不動産会社に確認
防犯性・近隣状況不審者が侵入しやすい位置に窓がないか。住居周辺の治安は良いか

中古一戸建ての場合

項目内容
耐震性外壁にひび割れがないか、床の傾きなどはないか
雨漏りやシロアリ雨漏りの痕跡はないか。シロアリの被害はないか
修繕履歴過去の修繕・増改築の履歴
防犯性・近隣状況不審者が侵入しやすい位置に窓がないか。住居周辺の治安は良いか

新築マンションの場合

項目内容
オプションの確認どこまでが標準、どこからがオプションなのかを確認
住宅の性能耐久性や防音性を不動産会社に確認
防犯面共用部分の防犯性(防犯カメラなど)、不審者が侵入しやすい位置に窓がないか。住居周辺の治安は良いか
所有範囲専用部分はどこまで所有範囲なのか確認
駐車場・駐輪場駐車場・駐輪場の位置、空き状況を確認
住民層どういう家族構成の人が購入を検討しているのか

中古マンションの場合

項目内容
耐震性外壁にひび割れがないか、床の傾きなどはないか
管理状態共用部分の管理が行き届いているか
修繕履歴・計画大規模修繕の履歴、今後の予定の確認
防犯面共用部分の防犯性(防犯カメラなど)、不審者が侵入しやすい位置に窓がないか。住居周辺の治安は良いか
所有範囲専用部分はどこまで所有範囲なのか確認
駐車場・駐輪場駐車場・駐輪場の位置、空き状況を確認
住民層どういう家族構成の人が購入を検討しているのか

[4]物件が気に入らない時、不動産会社の営業にどう断るか

希望の土地に注文住宅を建てない限り、100%希望通りの物件は買えません。みなさん何かしら妥協をして購入しています。

しかし、実際に見学してみたら、検討の余地がないくらい気に入らない物件だったということもあるでしょう。その場合は、早めにはっきりと断りましょう。断る際は、具体的にどのような部分が気に入らないのか断る理由も伝えるとベターです。気に入らない部分や、「こういう物件が欲しい」と営業マンに意思表示をすることで、次回紹介される物件が希望に近いものになります。

[5]まとめ

物件見学時は、物件そのものだけではなく、環境も要チェック。自分の目や足で必ず確かめて!

一戸建てでもマンションでも、新築でも中古でも共通して言えることは、物件の環境が自分のライフスタイルに合っているかです。物件そのもののチェックも大切ですが、生活動線や住環境が自分に合っていなければ選ぶべきではありません。

自分の足で最寄り駅から物件まで歩いてみたり、日中を夜間の両方の時間帯に物件周辺を観察してみたり(もちろん、近隣住民に迷惑をかける行為はNGです)、地域の掲示板をチェックして治安を調べたり…不動産会社の営業マンに案内されるがまま即決せずに、自分の目や足で確かめられる部分は必ず確かめましょう。

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