住宅性能評価書付きの家なら安心? 投稿公開日:2022.02.05 投稿カテゴリー:blog / お住い探し / 住宅ローン / 税金・制度 住宅性能評価書付きの家なら安心? ——————–【目次】[1]住宅性能評価書とは1.住宅性能評価書2.住宅性能評価書の評価項目3.住宅性能評価書はどうやって取得するの?4.住宅性能評価書を取得するにはいくらかかる?[2]建売住宅で住宅性能評価書を取得するメリットデメリット1.建売住宅で住宅性能評価書を取得するメリット2.建売住宅で住宅性能評価書を取得するデメリット[3]住宅性能評価書付きの家なら安心?[4]まとめ——————– ◆個別のご相談はこちら◆ 【無料】来店相談 【無料】電話相談 物件探しをされている方は、不動産検索サイトで「住宅性能評価書付き物件」を見かけたことがある!という方も多いかもしれませんね。そもそもこの住宅性能評価書とは一体どんなもので、どんなメリットデメリットがあるのでしょうか。記事内で詳しく説明します。 [1]住宅性能評価書とは まずは、住宅性能評価書の内容について説明したいと思います。 住宅性能評価書国土交通大臣に登録した第三者評価機関が全国共通ルールのもと、住宅の性能を公平な立場で評価し、その結果を表示した書面です。一般財団法人 住宅金融普及協会も、第三者評価機関の1機関です。住宅の性能については、10の分野を、等級や数値などで表示しています。引用元:「一般財団法人 住宅金融普及協会」のホームページさらに、住宅性能評価書は、◎設計時の図面から評価結果をまとめた「設計住宅性能評価書」と◎施工中・竣工時の現場検査と検査結果からまとめた「建設住宅性能評価書」の2種類あります。 住宅性能評価書の評価項目住宅性の評価書は、10の分野を等級や数値などで表示しています。内容は以下のとおりです。1.構造の安全に関すること(必須:一部選択項目性)地震などが起きた時の倒壊のしにくさや損傷の受けにくさ、強風や大雪に対する強さに関する評価をします。等級1でも建築基準法を満たす住宅なので、大地震が起きて倒れてしまうことはまずないと考えられていますが、性能表示を使うと評価機関が建築工事を検査するので、工事ミスの防止に役立ちます。2.火災時の安全に関すること(オプション)住宅の中で火事が起きたとき、安全に避難できるための、燃え広がりにくさや避難のしやすさ、隣の住宅が火事のときの延焼のしにくさなどを評価します。3.劣化の軽減に関すること(必須)年月が経っても土台や柱があまり傷まないようにするための対策がどの程度されているかを評価します。マンションなどで多く採用されている「鉄筋コンクリート造」の場合は、主に柱や梁のコンクリートがもろくならないための対策を評価します。4.維持管理・更新への配慮に関すること(必須)水道管やガス管、排水管といった配管類の点検・清掃・補修のしやすさ等を評価します。配管類は一般に構造躯体の修繕などを実施するよりも早く取り替える必要があるため、配管の点検や清掃のしやすさや、万一故障した場合の補修のしやすさなどを評価します。また、共同住宅については、間取り変更のしやすさの情報として、躯体の天井高などの表示も行います。5.温熱環境に関すること(必須)冷房や暖房を効率よく行うために、床・壁・天井や窓の断熱性能について、評価します。6.空気環境に関すること(オプション)建材に使用されている接着剤の中に含まれるホルムアルデヒドという物質が、シックハウスの原因のひとつとされています。このため、建材に含まれるホルムアルデヒドについて評価します。また、住宅の中で健康に暮らすためには適切な換気が必要なので、どのような換気設備が整えられているかについても評価します。7.光・視環境に関すること(オプション)東西南北及び上方の5方向について、窓がどのくらいの大きさで設けられているかを評価します。8.音環境に関すること(オプション)主に共同住宅の場合の評価項目で、上の住戸からの音や下の住戸への音、隣の住戸への音などについて、その伝わりにくさを評価します。9.高齢者等への配慮に関すること(オプション)高齢者や障害者が暮らしやすいように、出入り口の段差をなくしたり、階段の勾配を緩くしたりというような配慮がどの程度されているかを評価します。10.防犯に関すること(選択項目)外部からの侵入を防止するために、開口部(ドアや窓など)に防犯上有効な建物部品を設置する等、進入防止対策がされているかを評価します。引用元:「一般財団法人 住宅金融普及協会」のホームページ 住宅性能評価書はどうやって取得するの?住宅性能評価書は、不動産会社や工務店などが代理で取得することが多いですが、個人で取得することも可能です。ただし、マンションの場合は、共用部分があるので、個人の意向だけで評価書申請はできません。必ず「共用部分・検査評価シート」の取得と管理組合の同意が必要になります。まずは、管理組合に相談してみてください。住宅の種類や築年数によって住宅性能評価書の取得方法は異なります。・マンション先述したように、不動産会社が費用を負担して住宅性能評価書を取得し、「住宅性能評価価書付き物件」として販売するケースがほとんどですが、住宅性能表示制度は義務ではないため、住宅性能評価書がないマンションもあります。この場合は、住戸の所有者が独自に住宅評価を受けることはできません。管理会社に確認が必要です。また、マンションは共用部分の占める割合が高いため、住戸と共用部分を併せて評価してもらう必要があります。住宅性能評価書を取得したい場合は、管理組合に、過去に実施した共用部分の評価結果があるか確認してみてください。ない場合は、共用部分の評価を新規で取得することも可能ですが、費用負担が大きくなるため、大規模マンションでは実現が困難かと思います。・一戸建てマンションと同様に、不動産会社や工務店などが代理で取得することが多いですが、不動産会社が費用を負担して住宅性能評価を取得して「住宅性能評価価書付き物件」として販売するケースもあります。・新築or中古新築の場合は、設計時の図面から評価結果をまとめた「設計住宅性能評価書」と施工中・竣工時の現場検査と検査結果からまとめた「建設住宅性能評価書」の2つに区分されます。中古の場合は、原状の検査と個別性能表示による「建設住宅性能評価」のみです。 住宅性能評価書を取得するにはいくらかかる?申請手数料は依頼先の機関によりますが、10万円~20万円が相場です。もちろん、評価基準に合わせて必須項目以外もいろいろと取得しようとすると、費用がかさんでしまいます。木造一戸建ての場合は、以下の費用を目安にしてください。木造戸建ての2階建ての基本料金(株式会社住宅性能評価センターの場合)・設計性能評価が59,400円(1項目追加2000円)・建設性能評価が80,000円 ◆個別のご相談はこちら◆ 【無料】来店相談 【無料】電話相談 [2]建売住宅で住宅性能評価書を取得するメリットデメリット 次に、住宅性能評価書を取得するメリットデメリットをみていきましょう。 建売住宅で住宅性能評価書を取得するメリット住宅性能評価書を取得するメリットは主に以下の4つです。1.地震保険の割引住宅性能評価書を取得すると、地震保険が割引されます。耐震等級3では50%、耐震等級2では30%、耐震等級1では10%の割引です。2.紛争処理の支援住宅購入後にトラブルが生じたとき、国が指定する住宅紛争処理機関に当事者間の紛争処理を申請できます。紛争処理の手数料は1件あたり1万円です。3.売却時の価値が上がる将来売却する際に価値が上がる可能性があります。4.住宅の性能が分かりやすい住宅の性能を等級で表しているので、専門の方でなくても住宅の性能が分かりやすい点も大きなメリット。住宅を購入する際の比較材料にもなります。 建売住宅で住宅性能評価書を取得するデメリット住宅性能評価書を取得して損をすることはほとんどありませんが、強いてデメリットを挙げるとすれば、コスト面です。費用の相場は10〜20万円と、決して安い金額ではありません。必須項目だけで済めばこの程度で収まりますが、基準に合わせてたくさんの項目の評価を取得しようとすると、工事費用がアップしてしまいます。必須項目の4分野以外のセレクトは慎重に検討することが重要です。 [3]住宅性能評価書付きの家なら安心? 安心か安心ではないかで言えば、安心かと思います。しかし、住宅性能評価書付きの物件を購入したとしても、独自で取得したとしても、必ず快適な家になるわけでもありません。たとえば、日当たりの良さを重視して「窓が大きい家」を建てたとします。日当たりの良さは完璧です。その反面、防犯や耐震評価は低くなる可能性が高くなります。暖房効率も下がるかもしれませんね。すべての等級を最上級にすれば、快適な家になるかもしれませんが、今度はコストの問題が出てきます。すべての等級を上げればその分価格は高くなりますし、独自で住宅性能評価書を取得する場合も、項目が多いほどコストアップします。また、住宅性能評価書付きの物件や、独自で取得しておけば絶対に劣化や不具合が起きないという保証もありません。買った時の安心も大切ですが、買った後のことも考えておきたいですよね。そのため、家を買う時は、アフターメンテナンスや定期検査などが充実しているか不動産会社やハウスメーカーを選ぶことをおすすめします。 [4]まとめ 住宅性能評価書は取得するメリットが多いけれど、注意点も。住宅性能評価書を取得することにより、住宅の性能が分かりやすくなり、地震保険の割引を受けることもできます。しかし、独自で取得する場合は、コストがかかるので注意が必要です。独自で取得する場合は、必須項目の4分野以外のセレクトは慎重に考慮しましょう。自分で取得するのは面倒、という方は住宅性能評価書付き物件を検討されてみてはいかがでしょうか。そして、しつこい様ですが、住宅性能評価書を取得したとしても、劣化や不具合はいつか起こるものなので、アフターメンテナンスや定期検査などが充実しているか不動産会社やハウスメーカーを選ぶようにしてください。 来店相談の詳細・予約はこちら クリック↓↓↓ おすすめ マイホーム探しに疲れた!もうやめたい!と思った時に読む記事 2021.08.19 「家を買えない時代」に持ち家と賃貸どちらを選ぶべきか 2024.02.22 【コロナ禍】2022年以降、不動産市場はどうなる? 2022.06.26