【繰り上げ返済】返済期間短縮型、返済額軽減型どちらが得? 投稿公開日:2021.10.26 投稿カテゴリー:blog / お住い探し / 住宅ローン 【繰り上げ返済】返済期間短縮型、返済額軽減型どちらが得? ——————–【目次】[1]繰り上げ返済は2種類ある1.返済期間短縮型2.返済額軽減型[2]繰り上げ返済で得られる効果1.早く完済できる(返済期間短縮型)2.月々の返済額を抑えることができる(返済額軽減型)[3]繰り上げ返済をすると利息はどのくらい減るのか1.返済期間短縮型と返済額軽減型では、利息の減り方が異なる2.短縮できる返済期間と減らせる利息[4]返済期間短縮型、返済額軽減型に向いている人[5]早く繰り上げ返済をした方が得?失敗しないためには?[6]繰り上げ返済のデメリット[7]繰り上げ返済をするベストタイミング[8]まとめ——————– ◆個別のご相談はこちら◆ 【無料】来店相談 【無料】電話相談 住宅ローンの繰り上げ返済には利息を軽減する効果がありますが、繰り上げ返済の種類によっては、「毎月の返済額は変わらないけれど、返済期間を短縮できる」ものと、「返済期間は変わらないけれど、毎月の返済額の返済額を少なくできる」ものがあります。真逆の方法ですね。どちらが向いているのかは、繰り上げ返済を実行する目的やライフプランによって異なります。今回の記事では、繰上げ返済の効果やメリットデメリットについて見ていきましょう。 [1] 繰り上げ返済は2種類ある 住宅ローンの繰り上げ返済には「返済期間短縮型」「返済額軽減型」の2種類あります。それどれの特徴を説明します。 返済期間短縮型月々の返済額は変えずに、返済期間を短くする返済方法です。返済期間短縮型の特徴・月々の返済額は変わらない・返済期間が当初より短縮される・返済期間が短くなるので、短縮された期間の利息が軽減される「返済期間が短くなる=短縮された期間の利息が軽減」されます。繰り上げ返済をする多くの方はこの方法を選択しています。 返済額軽減型返済期間を変えずに、月々の返済額を少なくする返済方法です。返済額軽減型の特徴・月々の返済額が少なくなる・返済期間には変化がない・返済期間短縮型より、利息軽減効果が低い返済期間短縮型よりも利息軽減効果は低いですが、金利が高くなる前と同じ水準で返済することが出来るので、変動金利型でローンを返済している方に人気がある方法です。 [2]繰り上げ返済で得られる効果 繰り上げ返済をするとどのような効果があるのかをみていきましょう。 早く完済できる(返済期間短縮型)繰り上げ返済の一番のメリットは、返済期間を短縮して利息を減らせること。その効果を発揮できるのが、返済期間短縮型です。たとえば、3,000万円の借入を、35年元利均等で返済している場合…金利1.2%なら利息だけで約675万円にもなります。かなり大きい額ですよね。マイカーを買えるくらいの金額です。返済期間短縮型の場合は、月々の返済額は安くも高くもなりませんが、返済期間を短くすることができるので、住宅ローンのプレッシャーから早く解放されたい!早く返したい!という方にも向いているでしょう。 月々の返済額を減らすことができる(返済額軽減型)住宅ローンの返済は「元利均等返済」が使われることがほとんどです。元利均等返済は、最後まで月々の返済額は変わりません。しかし、返済額軽減型で繰り上げ返済をすれば、元利均等方式であっても元金が減るので、月々の返済額を減らすことが可能です。利息の軽減効果でいえば、返済期間短縮型の方が有利ではありますが、たとえば毎月8,000円返済額を減らすことができたとしたら、1年で96,000円節約できるということになります。これから子どもの教育費などでお金がかかる予定の方には向いているかもしれませんね。 [3]繰り上げ返済をすると利息はどのくらい減るのか 利息が減るといっても、実際どのくらい減るのか気になるところですよね。概算にはなりますが、この項目では繰り上げ返済で得られる効果を比較してみたいと思います。 返済期間短縮型と返済額軽減型では、利息の減り方が異なる繰り上げ返済の種類に関しては先述しましたが、返済期間短縮型と返済額軽減型では、利息の軽減効果が異なります。 どちらが得か損か、という議論は度々起こりますか、結論としては人によります。その人のライフプランにもよりますし、選んだ金利にもよっても選ぶべき方法は異なります。月々の返済額を安くしてラクをしたいのか、返済期間を短くしてラクをしたいのかも人によって違いますよね。そのため、一概にはどちらが得かは断言できないのです。 短縮できる返済期間と減らせる利息返済期間短縮型と返済額軽減型、それぞれの効果を比較してみましょう。【条件】借入額2,500万円/ 35年返済/全期間固定金利/金利2.5%月々の返済額8万9,373円/ボーナス払いなし ・3年後に100万円繰り上げ返済した場合 返済期間短縮型返済額軽減型 月々の返済額8万9,373円(変化なし)8万5,588円(-3,785円)残りの返済期間30年(2年短縮)32年(変化なし)最終的な支払利息軽減額115万6,892円45万3,924円 ・5年後に300万円繰り上げ返済した場合 返済期間短縮型返済額軽減型 月々の返済額8万9,373円(変化なし)7万7,520円(-1万1,853円)残りの返済期間24年6ヵ月(5年6カ月短縮)30年(変化なし)最終的な支払利息軽減額291万2,654円126万7,410円 返済開始から3年後に返済期間短縮型で100万円繰り上げ返済をした場合、軽減された利息の軽減額は約115万円。数字でみるとかなり大きい金額ではありますが、その恩恵を実感できるのは30年後。月々の返済額は変わらないので、返済している間は大きな効果を実感しにくいかもしれません。返済額軽減型で繰り上げ返済をした場合は、最終的な支払利息軽減額は少ないものの、月々の返済額は3年後に100万円繰り上げ返済した場合は3,785円、年間で約4万5,000円安くなる計算です。個人の考え方やライフプランにもよりますが、住宅ローンの返済をしながらでも家計は安定しているという方は返済期間短縮型で将来的な支払い利息の軽減を狙った方が得策といえます。一方、毎月の住宅ローン返済が苦しい、少しでも毎月の支出を減らしたいという方には返済額軽減型で繰り上げ返済をした方が家計は安定するでしょう。 ◆個別のご相談はこちら◆ 【無料】来店相談 【無料】電話相談 [4]返済期間短縮型、返済額軽減型に向いている人 それぞれの特徴を説明してきましたが、自分にはどちらが向いているのか、ライフプランや家計に合わせて検討してくださいね。◎完済時期を早めたい人は「返済期間短縮型」返済期間短縮型は、毎月の返済額を変えずに返済期間を短縮できます。家計は安定しているので毎月の返済額は減らさなくても平気だけれど、住宅ローンの返済期間は短縮したい!という方に向いています。・定年までに住宅ローンを完済したい人長期のローンで組んだ人や、定年退職後にローンの支払いができるか不安な人にも返済期間短縮型は向いています。 ・老後資金を増やしたい人定年退職前にローンを完済できれば、後は毎年固定資産税を支払うだけです。老後資金を早めに貯めておきたいという場合にも、返済期間短縮型で早く住宅ローンを終わらせることで、貯蓄がしやすくなります。 ◎支出が多い人や金利上昇に備えたい人は「返済額軽減型」「返済額軽減型」は返済期間はそのままで、毎回の返済額が少なくなる繰り上げ返済の方法です。毎回の支払額を抑えたいという目的のためには「返済額軽減型」が向いています。・支出が多い人、子どもの教育費がかかる人住宅ローンの返済期間中は子どもの塾や習い事などにお金がかかるという子育て世代が多いかと思います。「返済期間はそのままでいいから、毎月の返済額を少なくしたい」という方には、返済額軽減型が良いでしょう。・変動金利型、固定金利選択型で住宅ローンを組んでいる人変動金利型や固定金利選択型の場合、いつ金利が上がるかハラハラしますよね。返済額軽減型で繰り上げ返済すれば、金利が高くなる前と同じ水準で返済することができるので、返済額を抑えることができます。ただし、金融機関が設定する金利水準によっては例外もありますのでご注意ください。 [5]早く繰り上げ返済をした方が得?失敗しないためには? 繰り上げ返済をするタイミングが早ければ早いほど、利息軽減効果は高くなります。住宅ローンは、長ければ長いほど利息がかかるので、損得だけを考えるであれば早めに繰り上げ返済をしたほうが『得』ではあります。ただ、これはあくまで損得だけを考えた場合の話で、さらに言うと「家計にゆとりがある人」に限った話になります。多くの人はマイホームを購入するタイミングとおしては、結婚して子供が生まれる前か後になるかと思います。そして、子供の教育費にお金がかかる時期に住宅ローンの支払いが重なります。将来を見越して資金計画を立てていたとしても、支出が多い時期にローンの支払いが重なると家計の負担は大きくなります。そうなると焦って繰り上げ返済をするようになり、手元の資金がどんどん減っていき、貯金ができない…という事態になりがちです。後述しますが、繰り上げ返済をこまめにしすぎてしまうと手元の資金がなくなってしまうというデメリットもあります。ボーナス時期か、年に数回繰り上げ返済する程度なら全く問題ないですが、無理をしすぎて貯金がなくなった、毎月の住宅ローンの支払いが苦しくなった…ということにならないようにご注意ください。焦って繰り上げ返済をするよりも、毎月の家計を安定させる方が『得』の場合もありますので、自分のライフプランに合わせて繰り上げ返済の計画を立ててくださいね。 [6]繰り上げ返済のデメリット 手元の資金が減ること。これが繰り上げ返済のデメリットです。繰り上げ返済は、いわば前倒し返済です。本来なら払わなくてもいいタイミングでまとまった金額を支払います。期間短縮型であればその恩恵を実感できるのは完済間近。払っても払っても終わりが見えない感覚に陥る方も少なくないでしょう。早く住宅ローンのプレッシャーから解放されたくて繰り上げ返済をこまめにやる方おもいらっしゃいますが、あまり得策とは言えません。金融機関の中には繰り上げ返済の手数料無料にしているところもありますが、そうではない場合、繰り上げ返済をするたびに手数料がかかってしまいます。また、金融機関によっては繰り上げ返済可能額を100万円以上に設定していることもありますので、将来的に繰り上げ返済をする予定の方は、できれば住宅ローンを組む前に確認しておいてください。 [7]繰り上げ返済をするベストタイミング 繰り上げ返済は、実行するタイミングによって利息軽減効果が変わります。早ければ早いほどその効果は高くなるので、家計にゆとりがあるのなら1年でも早く実行した方がメリットはあります。ただし、ローン残高によっては繰り上げ返済よりも住宅ローン控除を優先した方が得をする場合もあります。住宅ローン控除は、年末時の住宅ローンの残高の1%が、住宅ローンの控除限度額とされているため、年末時点でローンの残高が多いほど還付金は多くなります。住宅ローンの金利が1%以上なら、住宅ローン控除で減税される額よりも多く利息を支払うことになるので、繰り上げ返済をしたほうが有利と言えるでしょう。 ◆個別のご相談はこちら◆ 【無料】来店相談 【無料】電話相談 [8]まとめ 返済期間を短くして早くラクになるか、月々の返済額を減らしてラクになるか?返済期間短縮型、返済額軽減型、どちらで繰り上げ返済を実行するか悩ましいところですよね。選ぶ際のポイントとしては…早く住宅ローンの返済を終わらせたい人や利息を減らしたい人は返済期間短縮型、返済期間はそのままでもいいから、毎月の返済額を減らしたい人は返済額軽減型が向いているでしょう。ただし、住宅ローンによっては返済期間短縮型しか選べない場合もありますので、将来的に繰り上げ返済をするかもしれない、という方は借りる前に確認しておいてくださいね。 来店相談の詳細・予約はこちら クリック↓↓↓ おすすめ 2024年以降『住宅ローン控除』はどうなる? 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