住宅ローン控除の13年間延長措置が9月に終了!10月以降は未定!?

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住宅ローン控除の13年間延長措置が9月に終了!10月以降は未定!?

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今回の記事は「住宅ローン控除」をテーマにお話したいと思います。このふたつは、マイホームを購入した人の多くが気になる節税制度かと思いますので、どこよりも詳しく分かりやすく説明します!

また、マイホーム購入に関わる特例や補助金は知らない間に新しい制度が設立されていたり、なくなってしまっていたりしますよね。記事内で2021時点での特例や補助金一覧をご紹介しますので、ぜひご活用ください。

[1] マイホーム購入に関わる特例や補助金一覧

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マイホームを購入すると利用できる特例や補助金の一覧表です。2021年時点での情報になりますので、最新の内容に関してはホームページなどでご確認ください。

特例・補助金適用期限改正点
住宅ローン控除2021年12月31日までの入居 ※13年間の控除は、2021年9月末が契約期限、さらに2022年12月末が入居期限 2021年10月以降については未定
すまい給付金2021年12月31日までの実施
住宅取得等資金贈与の特例2021年12月31日までの贈与非課税限度額(引き上げ)
不動産取得税の軽減2021(令和3)年3月31日までの引き渡し分3年延長
固定資産税・都市計画税の特例2022年3月31日までの竣工(課税額の調整は2021年度限定措置)固定資産税(課税額据え置き)
登録免許税の軽減・住宅用家屋…2022年3月31日までの登記申請 ・土地…2021年3月31日までの登記申請 土地の登記(2年延長)
印紙税の特例2022年3月31日までの作成分
既存住宅のリフォームに係る特例措置2022年3月31日までの工事
長期優良住宅普及促進のための特例(登録免許税・不動産取得税・固定資産税)2022年3月31日まで
譲渡損失の繰越控除2021年12月31日までの譲渡
買い換え特例2021年12月31日までの売却
低未利用地の適切な利用・管理を促進するための特例措置2022年12月31日までの譲渡(所得税・個人住民税)
買取再販で扱われる住宅の取得等に係る特例措置2022年3月31日まで実施(登録免許税) 2023年3月31日まで実施(不動産取得税) 不動産取得税(2年延長)
フラット35S2021年3月31日までの申込受付分期日前終了あり
3000万円特別控除期限なし
グリーン住宅ポイント制度2021年10月31日までの契約新設

[2]住宅ローン控除

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まずは、住宅ローン控除について説明していきます。

住宅ローン控除の仕組み

住宅ローン控除は、10 年以上の住宅ローンを利用して住宅を取得(またはリフォーム)した場合に、年末のローン残高の1%相当分を所得税・住民税から控除される制度です。

住宅ローン控除の最大控除額は、1年間で最大40万円、10年間で最大400万円

所得税・住民税から控除されます。ただし、これはあくまでも最大控除額。

最大控除額を受け取るためには、まず、借入額は4,000万円を超えていることが大前提です。なおかつ、年末時点でのローン残高が10年間4,000万円を超えていて、年間の所得税と住民税で40万円を超えていなければなりません(※)。

(※)控除しきれなかった分は、翌年の住民税から控除されます。ただし、所得税の課税総所得金額などの金額の7%、または13万6500円のうち、小さいほうの金額が上限となります。

ちなみに、住宅ローン控除の適用期間は通常なら10年間ですが、消費税増税や新型コロナウイルス感染症の対応策として、消費税率を10%で住宅を取得し2021年9月末までに契約、さらに2022年12月末までに入居を開始すると控除期間が13年間に延長されています。

「2021年9月末までに契約!?もう間に合わない…」と思った方も多いことでしょう。これについては後述しますが、13年の延長措置に関しては2021年9月末で終了。10月以降については未定となっています。

住宅ローン控除の適用条件

下記は住宅ローン控除を受けるための条件です。借りる住宅ローンの内容・住宅ローンを組む人・購入する住宅、それぞれの条件を満たしている必要があります。

住宅ローン控除の対象となる条件
新築・中古共通条件(1)自分自身が居住する住宅であること 住宅ローン控除は、自分自身が居住する家であることが必須のため、投資用の物件や親族の家などには適用されません。
(2)住宅取得の日から6ヵ月以内に居住、適用を受ける各年の12月31日まで引き続いて住んでいること。
(3)床面積が40㎡以上であること(改正) 床面積が50㎡以上の広さが条件でしたが、改正により40㎡以上に緩和されました。一戸建ては、各階の床面積の合計、マンションの場合は、専有部分の床面積で算出します。
(4)住宅ローンの借入期間が10年以上であること 9年以下の住宅ローンは適用されません。
(5)50㎡以上の住宅は年収が3,000万円以下であること 1年でも年収が3,000万円を超えた場合、それ以降の年は住宅ローン控除を受けることができません。住宅ローン契約時の年収が3,000万円以上であれば、初年度から控除が受けられません。
(6)40㎡以上50㎡未満の住宅は年収が1,000万円以下であること(改正) 改正により、床面積の条件は50㎡→40㎡に緩和されましたが、年収制限は厳しいです。高所得者が投資用として小規模住宅を購入することを防ぐことが目的です。
中古住宅の場合(1)築年数が以下の規定の年数以内であること ・鉄筋造や鉄骨鉄筋コンクリート造などの耐火建築物…築25年以内 ・木造などで建てられた非耐火建築物の場合…築20年以内 (築20年以上の場合は、耐震基準に適合していることを証明する必要があります。耐震基準適合証明書、または耐震等級1以上と認められた既存住宅性能評価書か既存住宅売買瑕疵保険への加入が必要)
リフォームの場合(1)工事費100万円以上 リフォームの場合は、工事費が100万円以上の住宅が対象となります。
住宅ローンの内容(1) 民間の金融機関や住宅金融支援機構から借り入れた住宅ローンであること (2) 勤務先から借り入れた住宅ローンの場合は、金利が0.2%以上であること (3) 親族や知人からの借り入れは対象外 (4) 返済期間が10年以上
住宅ローンを組む人の条件(1) 住宅ローンを組んで自宅を購入した人 (2) 住宅取得後6ヵ月以内に入居し、控除を受ける年の12月31日まで引き続き入居していること (3) 控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下 (4) 入居した年とその前後2年ずつの計5年間に、3,000万円特別控除や買換え特例を受けていないこと

購入物件(新築or中古)でどのくらい差が出る?

新築と中古では、住宅ローン控除の控除額はどのくらい違うのでしょうか。

まず、新築の場合、年間の最大控除額は40万円ですが、中古の場合は20万円となることが高いです。控除額を決めるポイントは消費税です。

新築物件は、基本的に売主が法人であることが多いので、物件価格+消費税がかかります。一方、中古物件は個人が売主であることが多いので、消費税はかかりません。

売主が個人と法人の場合、住宅ローンの控除額の差をみていきましょう。それぞれ、住宅ローン35年、変動金利型1.2%で計算しています。

売主が個人(年間の最大控除額が20万円)の場合

額面年収住宅ローン 2,000万円住宅ローン 3,000万円住宅ローン 4,000万円
10年13年10年13年10年13年
年収400万円162万円202万円162万円202万円162万円202万円
年収500万円173万円213万円173万円213万円173万円213万円
年収600万円173万円213万円173万円213万円173万円213万円
年収700万円173万円213万円173万円213万円173万円213万円

売主が法人(年間の最大控除額が40万円)の場合

額面年収住宅ローン 2,000万円住宅ローン 3,000万円住宅ローン 4,000万円
10年13年10年13年10年13年
年収400万円162万円202万円165万円214万円165万円214万円
年収500万円173万円213万円235万円295万円237万円308万円
年収600万円173万円213万円260万円320万円302万円381万円
年収700万円173万円213万円260万円320万円344万円424万円

こうして数字に表すと、中古住宅は損だなと思うかもしれません。住宅ローン控除だけ見ればそうかもしれませんが、住宅ローン控除にこだわって新築しか買いたくない、という考えは少しもったいないですよ。

お住まい探しで最優先すべきものは住宅ローン控除ではないはずです。毎年受け取れる控除額が多い方が良いのは間違いないですが、住宅ローンの残高が減るにしたがって住宅ローン控除の控除額も年々減っていきます。住宅ローン控除にこだわるよりも、物件そのものの条件で選ぶことを優先してくださいね。

夫婦で住宅ローン控除は受けられる?

共働き夫婦がペアローンを組んでいる場合、それどれ住宅ローン控除は受けられるのでしょうか。

答えはYesです。夫婦どちらの所得税も控除されます。ここで気になるのが、「夫婦で住宅ローンを組んで住宅ローン控除を受ける」のと「夫婦どちらかが住宅ローンを組んで住宅ローン控除を受ける」としたら、どちらが得をするのか。

ケースバイケースにはなりますが、夫婦どちらかが住宅ローンを組んだ場合に、所得税と住民税の合計額が控除額より下回った場合は、ペアローンで夫婦それぞれ住宅ローン控除を受けた方が控除額の合計額は多くなります。

2通りのケースで控除額を考えてみましょう。

【ケース1】夫単独で住宅ローンを組み、住宅ローン控除を受けた場合

年末時点での住宅ローン残高が4,000万円の場合、控除額は最大40万円ですが…
実際の控除額は…控除額が全額戻って来ないケースもあります。

夫の所得税額控除額
40万円所得税から40万円控除
35万円所得税から35万円、住民税から5万円控除されるので合計控除額は40万円
20万円所得税から20万円、住民税から13万6,500円控除されるので合計控除額は33万6,500円

【ケース2】夫婦ペアローンで住宅ローンを組み、それぞれ住宅ローン控除を受けた場合

年末時点での住宅ローン残高がそれぞれ2,000万円の場合、控除額の合計は最大40万円ですが…実際の控除額は下記のようになります。

夫婦の所得税額控除額
それぞれ40万円所得税から20万円ずつ控除されるので合計控除額は40万円
それぞれ35万円所得税から20万円ずつ控除されるので合計控除額は40万円
それぞれ20万円所得税から20万円ずつ控除されるので合計控除額は40万円

ケース1の場合、控除額が全額戻って来ないケースもありますが、ケース2の場合は夫婦それぞれ住宅ローン控除を受けた方が得をするケースもあります。

注意したい点は、どちらかが退職をした場合です。たとえば妻の住宅ローンを夫が代わりに返済すると贈与とみなされて贈与税が課税されることがあります。

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[3]住宅ローン控除の13年間延長措置が9月に終了!

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ここまで住宅ローン控除の説明をしてきましたが、「13年間の延長措置」は2021年9月末までの契約分で終了となります。

現在の「13年間の延長措置」は、2021年9月末が契約期限、2022年12月末が入居期限となっています。この期限に間に合わない場合は、控除期間が10年間になるわけではなく、2021年中に入居する場合は控除期間10年となります。2022年以降に入居する場合の住宅ローン減税の適用可否や年数については未定とのことです。

国土交通省ホームページ[住宅ローン減税 Q&A]より

 

新制度については、2021年9月23日の時点で未定となっているので、これからマイホームを購入予定の方は気が気でないかと思います。

噂によると、1%の控除額は今年度が最後とか。次回(2022年)の新制度では、上限額が引き下げられるという話もあります。そもそも、住宅ローンの金利はほとんど1%未満の低金利なのに、住宅ローン控除で1%も控除されていることがかなり太っ腹な制度だったのです。

もしかしたら次回の改正では、上限額が引き下げられるかもしれませんね。毎年12月に来年度の制度について発表されるので今はそれを待つしかないといったところでしょうか…。

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[4]まとめ

13年間延長措置が終わっても、住宅ローン控除は続く。

当コラムがUPされる頃には13年間の延長措置は終了しているかと思いますが、延長措置が終了しても住宅ローン控除は続きます。来年度の改正で住宅ローン控除がなくなるという可能性は限りなくゼロに近いと思いますので、これから住宅ローンを組んでマイホームを購入する予定の方も安心してくださいね。

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