住宅ローンって誰でも借りられる?いくら借りられる?

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住宅ローンって誰でも借りられる?いくら借りられる?

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今回の記事も住宅ローンがテーマです。ただ今回は、金利や返済方法などの基礎知識的な内容ではなく、タイトル通り「住宅ローンって誰でも借りられる」のか、「借りられる金額はどうやって決まる」のか、ちょっと人には聞きにくいことをテーマにお話したいと思います。

審査に通るためのポイントや、他の人がいくら借りているのかも解説しますので、住宅ローンのことをもっと知りたい!という方はぜひご一読ください。

[1] 住宅ローンって誰でも借りられるの?

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いきなり本題です。家を買う時はほとんどの方が住宅ローンを利用していますが、誰でも借りられるものなのでしょうか。

事前審査、本審査に通らなければ借りられない

住宅ローンには、事前審査と本審査があります。住宅ローンを利用するためには、この2つの審査に通らなければなりません。

・事前審査
年収や勤続年数はもちろん、過去5年間まで遡り、延滞した履歴はないか、ブラックリストに載っていないかなどの信用情報もチェックされます。また、返済比率から毎月ちゃんと住宅ローンを返済できるのか、いくらまで融資できるのかも審査されます。返済比率については、後述します。

・本審査
本審査では、事前審査の時よりも細かい審査が行われます。提出する書類も事前審査のときよりも多く、印鑑証明書や住民票なども必要です。また、本審査では借主の健康状態も確認されます。健康状態が良好でなければ、住宅ローンを利用するための必須条件である団体信用生命保険に加入できません。

審査内容は金融機関によって異なり、審査内容も審査に落ちた理由も非公表です。たとえば、年収が同じ同僚と同じ額の融資が受けられるとは限りませんし、そもそも審査に通るか通らないかは実際に審査を受けるまでは分かりません。

もし、審査の基準に満たない場合は、審査に落ちるか、融資額や返済期間の見直しを求められることもあります。年収が高いから必ずしも大丈夫というわけでもありません。次項では、審査に通るためのポイントについて解説します。

審査に通るためのポイント

審査に通るために重要なのは、とにかく金融機関に信用されること!「この人にはお金を貸しても大丈夫」と信用してもらえなければ、審査には通りません。

審査に通るために注意しておきたいポイントは下記の4つです。もちろん、細かく挙げればもっとありますが、大きなポイントとして下記の4つをご紹介します。

・クレジットカードやローンの延滞はしない
住宅ローンの審査を行う際に、金融機関は「個人信用情報」をチェックします。チェックされるのは過去5年間です。クレジットカードやローンを利用した記録は信用情報として記録されます。もちろん、延滞した記録も残ります。

もし個人信用情報に「異動」の記載があったら、審査に通ることはまずありません。異動とは、「過去に何度も支払いの遅延をした」「過去5年以内に債務整理をした」場合に、個人信用情報に記載される文字のことで、所謂ブラックリストです。キャッシュレス化が進んでいますが、クレジットカードでの買い物には充分注意しましょう。

・現在返済中のローンを完済しておく
マイカーローンやクレジットカードのリボ払いなど、返済中のローンがある場合は、住宅ローンの審査を受ける前に完済しておくことが理想です。また、スマートフォンの分割購入も借入と判断されるので、できれば完済しておくことがベストです。

・勤続年数は3年が目安となる
メガバンクや地方銀行では、勤続3年以上を条件としていることが一般的です。そのため、転職してから間もない方は事前審査に落ちる可能性が高くなります。ただ、同職種でキャリアアップのための転職であれば審査に影響がない場合もあるので、金融機関に相談してみましょう。また、フラット35の場合は、原則申込み年度の収入で審査をするので、勤続年数が短い方や自営業の方は比較的審査に通りやすい様です。

・健康状態を良好に保っておく
先に説明しましたが、住宅ローンを利用するには団体信用生命保険の加入は必須条件です。団体信用生命保険に加入できないと住宅ローンを組めません。たとえ年収が高くても、勤続年数が長くても、です。高齢になればなるほど健康状態に不安が出てくるので、日頃から健康管理には気を付けてください。

[2]借りられる金額はどうやって決まる?

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まず、借入可能額は、家を買うための費用以上は借りることができません。昔は住宅ローンで車も買うことも出来た様ですが、現在は難しいでしょう。では、融資の条件を満たしている場合、いくらくらい借りられるものなのでしょうか。

ポイントとなるのは「返済比率」(返済負担率)

借入可能額を決めるポイントですが、多くの金融機関は、『年収400万円未満は30%まで、400万円以上35%』を借入可能額の基準値としています。

返済比率の基準値は各金融機関によって異なりますが、基準値をオーバーすると審査に通らない可能性が高くなるでしょう。

以下の表は、フラット35の返済負担率です。年収400万円以上で35%、400万円未満の場合は30%が上限額となります。

年収400万円未満400万円以上
返済負担率(上限額)30%35%

金融機関の審査金利(※)において、年収の35%~40%程度で計算されることもあります。たとえば年収500万円の人が年収の35%で住宅ローンを組んだ場合、毎月の返済額は14万5,000円になります。返済額は年収の35%をオーバーすると返済が苦しくなる可能性が高いため、この金額だとおそらく家計はかなり苦しくなるでしょう。

無理なく返済していくには、できれば年収の20%程度に抑えておくのがベストです。年収500万円の人なら、年間返済額は100万円(毎月83,000円程度の返済)が理想です。

(※)審査金利とは、返済負担率などに基づいて金融機関が審査する際に使う金利のこと。「審査をするための金利 = 審査金利」で、「実際に住宅ローンで適用される金利」よりも高く設定されています。

夫婦で収入合算できれば借入可能額が増える場合もある

夫婦で住宅ローンを組む方法として、ペアローンと収入合算があります。上手く利用できれば借入可能額を増やせるメリットがあります。

まずは、ペアローンと収入合算の違いを抑えておきましょう。

ペアローン…夫婦それぞれが住宅ローンを組み、お互いに連帯保証人になる方法。
収入合算…ひとつの住宅ローンで、夫婦どちらかの収入を合算して借入可能額を増やす方法。

さらに、それぞれの違いを表にまとめましたので参考にしてください

収入合算(連帯保証)収入合算(連帯債務)ペアローン
主債務者主債務者主債務者+妻の連帯保証人
連帯保証人連帯債務者主債務者+夫の連帯保証人
住宅ローン控除主債務者のみ利用できる夫も妻も利用できる夫も妻も利用できる
団体信用生命保険主債務者が死亡したときだけ保険が下りる連生型の団信ならどちらか一方の死亡で保険が下りるそれぞれ借りた分のローンだけ保険が下りる
ローン事務手数料1つ分1つ分2つ分

借入可能額を増やせる点は大きなメリットではありますが、夫婦どちらかが退職をして返済ができなくなった時、残った側の収入で返済をしなければならないため、利用するには慎重に検討することが必要です。

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[3]フラット35はいくらまで借りられる?

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フラット35とは、住宅金融支援機構と民間銀行が共同で提供する住宅ローンです。自営業の方や勤続年数が短い方にも比較的審査に通りやすい住宅ローンと言われていますが、実際のところ、いくらまで借りられるのでしょうか。

フラット35の融資限度額は8,000万円。建築費や購入価格の全額を借りることが可能です。しかし、8,000万円の物件を購入する場合に、その全額を必ず借りられるというわけではありません。希望する金額を融資してもらうには、年収に占める住宅ローン以外の返済も含むすべての借入での年間総返済額の割合が基準を満たしていなければなりません。基準については、下記を参考にしてください。

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【フラット35】融資限度額の上限はこうして決定する

(下記の条件のうち、一番少ない金額が融資限度額となります)

条件1:融資額8,000万円以内(1万円単位)

条件2:住宅の建築費・購入価格の100%以内であること

条件3:税込み年収に占める年間返済額(※)の割合が下記の基準であること。

年収400万円未満…30%以下

年収400万円未以上…35%以下

(※)年間返済額には他の借入の返済額も含む

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ちなみに、フラット35の場合、申込者の信用情報より物件が重視される傾向にあります。住宅の技術基準があるので物件の検査が必要ですし、民間ローンよりも物件に対する審査条件が多いので、気に入った物件がフラット35を利用できるのか、不動産会社に確認しておきましょう。

[4]他の人がいくら借りているのか気になる!

比べても仕方ないことだとは分かっていても、他の人がいくらくらいの住宅ローンを組んで、いくら返済しているのか気になりますよね。

住宅の価格は、エリアや仕様、住宅種別(マンションなのか一戸建てなのか)や注文住宅なのか分譲住宅なのかにもよって異なるため一概には言えないのですが、目安として他の人がいくらくらいの住宅ローンを組んでいるのかみていきましょう。

国土交通省の「令和元年度住宅市場動向調査」では、借入額の平均額は下記のようになっています。

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借入額の平均額
注文住宅:3,361万円
分譲一戸建て:2,830万円
分譲マンション:2,702万円
中古一戸建て:1,575万円
中古マンション:1,551万円

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同調査によると、住宅ローンの年間返済額は…

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住宅ローンの年間返済額
注文住宅:123.2万円
分譲一戸建て:121.6万円
分譲マンション:131.6万円
中古一戸建て:104.9万円
中古マンション:94.6万円

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ここ数年はマンション人気が高まっているのと、コロナウイルスの影響で価格が高騰していること、理由は様々ですが、住宅購入にかける費用は年々高くなっている様です。マイホームはかなり大きな買い物ですので、慎重に資金計画を立てましょう。

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[5]まとめ

もしも住宅ローンの審査に通らなかったら、資金計画を見直してみましょう

記事内でも説明したとおり、住宅ローンは誰でも借りられるわけではありません。審査を受けた結果、金融機関から希望通りの金額を借りられなかったり、審査に通らなかったりする可能性もあります。金融機関としては、毎月住宅ローンを返してもらわないと困るので、融資額の減額や引き下げ金利を適用しないこともあるでしょう。その場合は、あなたの資金計画に無理があるということです。もしも住宅ローンの審査に落ちてしまったら、一度資金計画を見直してみましょう。借りられる額よりも、無理なく返せる額であることが重要です。

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