失敗しない資金計画の立て方 投稿公開日:2022.04.11 投稿カテゴリー:blog / お住い探し / 住宅ローン / 税金・制度 失敗しない資金計画の立て方 ——————–【目次】[1]失敗しない資金計画を立てる時のポイント1.頭金2.返済期間3.返済方法4.金利5.繰り上げ返済6.ボーナス返済[2]マイホームを買う時に必要な費用1.購入時にかかる諸費用2.住宅ローンを組む際に必要な諸費用[3]ランニングコストもいくらかかるのか要チェック[4]まとめ——————– ◆個別のご相談はこちら◆ 【無料】来店相談 【無料】電話相談 資金計画を立てる時に重要なのは、返済が苦しくならないことです。多少予算オーバーしても「繰り上げ返済をすれば大丈夫」「これから年収が上がるかもしれないし」といった具合に、先の見えない賭けに出るのは、かしこい選択とはいえません。今回の記事では、失敗しない資金計画の立て方を説明します。 [1]資金計画を立てる時のポイント ポイントは主に6つです。細かく挙げればもっとありますが、おさえていただきたいものだけ厳選して説明したいと思います。 頭金頭金なしで住宅ローンを組む方も珍しくない時代になりましたが、頭金は多ければ多いほど借入金額を少なくすることができます。頭金を用意すると返済額はいくら変わるのか、以下にまとめましたので参考にしてください。【設定条件】物件価格:3,000万円借入期間:35年金利:1% 頭金月々の返済額総返済金額※ 0円84,686円35,567,998円100万円81,863円34,382,398円200万円79,040円33,196,798円300万円76,217円32,011,198円400万円73,394円30,825,598円500万円70,571円29,639,998円 月々の返済額には大きな差がないように見えますが、総返済額には35年間で100万円程の差があります。これは大きな差ですね!このような試算表を見ると、頭金が貯まるまでマイホームを買うのを待とうと考える方も多いかと思いますが、買える状況であるのなら早めに住宅ローンを組んだほうが得策の場合も多いです。特に現時点で高齢の場合は、完済時の年齢や健康状態なども考慮して、早めに決断することをおすすめします。かつての銀行は、融資可能な金額が物件価格の8割とされていたため、2割の頭金がないと融資してくれませんでしたが、今は頭金なしで組めるフルローンもあります。頭金は、用意できればそれに越したことはないですが、「絶対に頭金がないとダメ!」という考えは一旦捨てて、本当に頭金が貯まるまで家を買うことを待った方が良いのか、冷静に判断してもよいかと思います。 返済期間住宅ローンの最長返済期間は35年です。返済期間によって月々の返済額にどのくらい差があるのか、シミュレーションしてみましょう。【設定条件】物件価格:3,000万円借入期間:35年金利:1.4%全期間固定金利・元利均等・ボーナス払い無し 返済期間月々の返済額総返済額利息 35年9万392円約3,797万円約797万円30年10万2,102円約3,676万円約676万円25年11万8,576円約3,558万円約558万円20年14万3,388円約3,442万円約442万円15年26万8,053円約3,217万円約217万円 借入額を35年で割ってそれを支払っていくだけならよいのですが、住宅ローンには利息があります。月々の返済額だけみると、35年返済が一番安いですね。しかし、逆に利息は一番高く、返済期間が長くなればなるほど利息がかかることが分かります。では、無理をして返済期間を短くした方が得かというと、難しいところです。返済期間を20年にするとして、毎月の返済額は14万円です。「共働きだし、そのぐらいならギリギリ大丈夫!」という方も多いかもしれませんが、無理に返済期間を短くして家計が苦しくなってしまったら大変です。ほとんどの住宅ローンは、1年ごとに返済期間の設定が可能です。家計に余裕があるのなら返済期間を短くし、ちょっと厳しいなということであれば借入れ当初は返済期間を長めに設定し、途中で繰り上げ返済をしながら返済期間を短くしていく方法が安心かと思います。 返済方法住宅ローンの返済方法には「元利均等返済」と「元金均等返済」の2種類あります。それぞれの違いは以下のとおりです。元利均等返済…月々の元金と利息の返済合計額を毎月一定にする返済方法元金均等返済…月々の元金の返済額を一定にする返済方法元利均等返済は、合計額が一定のため支出の計算がしやすい点がメリットですが、元金均等返済よりも元金の返済ペースが遅いため、総支払額は多くなります。一方、元金均等返済は、元金の返済スピードが速いというメリットがありますが、借入当初の返済額が多くなります。返済総額で考えると、元金均等返済の方が少なく済みますが、実際に、元利均等を選ぶ方がほとんどだそうです。元金均等返済の取り扱いがない金融機関もあります。詳しくはこちらの記事をご一読ください。「元利均等返済」と「元金均等返済」それどれに向いている人住宅ローンは「返済方法」と「返済期間」で返済額が大きく変わる 金利住宅ローンの金利には、「全期間固定金利」「変動金利」「固定期間選択型」の3種類があります。金利が低ければ低いほど利息が少なくなるので、総返済額を抑えることができますが、低金利であることが多い変動金利は返済期間中に金利が変わってしまうリスクがあることを忘れないようにしましょう。金利についてはこちらの記事をご一読ください。住宅ローンの金利によって返済額はどう変わるのか金利の低さだけで住宅ローンを選ばないで! 繰り上げ返済繰り上げ返済には、以下の2つの方法があります。1.期間短縮型月々の返済額は変えずに、残りの返済期間を短縮する返済方法です。返済期間が短くなるので、短縮された期間の利息が軽減されることになります。住宅ローンの返済をなるべく早く終わらしたい方、利息を減らしたい方にはおすすめの方法といえますが、繰り上げ返済の金額によっては、返済期間が短縮されない場合もあるため注意が必要です。2.返済額軽減型残りの返済期間は変えずに、月々の返済額が少なくなる返済方法です。期間短縮型と比べると利息をカットする効果は薄いですが、変動金利型や、固定金利期間選択型のローンを利用している方にはメリットがあります。返済額軽減型で繰り上げ返済をすれば、金利が高くなる前と同じ水準で返済することが可能になり、返済額が増えることを抑えることができます。ちなみに、繰り上げ返済をするベストタイミングはいつかというと、余裕があれば早めに繰り上げ返済をした方がよいです。住宅ローンは長期になればなるほど利息がかかりますから、とにかく早め早めを意識して行いましょう。ただ、注意点が2つあります。ひとつ目は繰り上げ返済を行うことに必死になりすぎて、手持ちの資金を使い果たしてしまうこと。ふたつ目は、繰り上げ返済と住宅ローン控除、どちらを優先させるか考えなくてはならない時期があるということです。住宅ローン控除とは、ローン残高から所得税・住民税から差し引ける制度です。年末時点でのローン残高によっては、利息の軽減よりも住宅ローン控除で戻ってくる金額を優先した方がお得なこともありますのでご注意ください。 ボーナス返済住宅ローンの返済には、毎月決まった金額を支払う方法とは別に、夏と冬のボーナス期に価額をして支払う「ボーナス払い」もあります。◎ボーナス払いを利用して返済期間を短くするとどうなる? 返済期間月々の返済額ボーナス払い総利息額 35年8万7500円0円675万円33年8万3400円5万円633万円29年8万5100円10万2100円554万円 ※借入金3000万円、金利1.2%の場合ボーナスは業績によって減額、支給されない可能性もあるので、支給されなくても返済できる金額に設定しておきましょう。 ◆個別のご相談はこちら◆ 【無料】来店相談 【無料】電話相談 [2]マイホームを買う時に必要な費用 マイホームを買う時にいつどのような費用がかかるのかもおさえておきましょう。 購入時にかかる諸費用マイホームを買うための諸費用と支払うタイミングは下記のとおりです。購入申し込み~売買契約までに支払う・購入申込金(新築マンション、新築一戸建てのみ)・手付金・印紙税・仲介手数料(新築マンションは不要の場合が多い)引き渡しまでに支払う・残金決済・登記費用・印紙税・ローンの借入費用・固定資産税や都市計画税(日割)・修繕積立基金(新築マンションのみ) 住宅ローンを組む際に必要な諸費用住宅ローンを組む時の費用は下記のとおりです。・印紙代…融資額1000万円超5000万円以下の場合の税額は2万円。・融資事務手数料…3~5万円・ローン保証料…借入金額の2~3%程・登記費用…登録免許税は融資額の0.1%または0.4%・司法書士手数料…5~10万円・火災保険料、団体信用生命保険料…借入の必須条件となっているとお考えください。金融機関によって異なります。 ちなみに、マイホームを買う時の費用については、こちらの記事でも詳しく解説していますので、ぜひご一読ください。住宅ローンを組む前に “家を買う時のお金”を知ろう! [3]ランニングコストもいくらかかるのか要チェック マイホームを買った後にかかるランニングコストのことも考えておきましょう。ここでは、主に税金について説明したいと思います。 【不動産取得税】不動産を取得した者が課税する地方税。毎年課税される固定資産税とは異なり、不動産取得税の支払いは1回だけです。・税額の計算方法土地・建物の税額 = 固定資産税評価額 × 原則4%・支払い時期と回数不動産取得税申告を終えて半年以内に納付書が届きます。【固定資産税】毎年1月1日時点で土地や建物を所有している人に対して課せられる税金。不動産を所有している限り、支払いは毎年続きます。・税額の計算方法固定資産税=課税標準額(固定資産評価額)×税率(1.4%)土地…課税標準額×税率1.4%家屋…課税台帳に登録されている価格×税率1.4%償却資産…課税標準額×税率1.4%【都市計画税】市街化区域内に土地・建物を所有している者に課せられる税金です。市街化区域に属さない地域であれば都市計画税は課税されません。・税額の計算方法固定資産税評価額×0.3%・支払い時期と回数固定資産税と同様に、毎年1回、または数回に分割して支払います。税金の他にかかる費用で金額が大きいものは、家の修繕費用です。特に一戸建ての屋根や外壁の修繕費用は100万単位でかかることもありますので、毎月数万円程度、貯蓄をしておくことをおすすめします。マンションも同様で、家の中の水回りや壁紙などは自分で修繕をする必要があります。 [4]まとめ 「ちょっと予算オーバーしているけど大丈夫」は、大丈夫ではない。不動産会社の営業マンは家を売ることが仕事ですので、中には予算オーバーの物件を強引に勧めてくることもあるでしょう。「繰り上げ返済をすれば大丈夫ですよ」「みなさん予算オーバーして買ってますよ」といった言葉に流されてはいけません。今回記事内で説明した資金計画の立て方を参考に、無理なく返せる額で住宅ローンを組んでくださいね。 来店相談の詳細・予約はこちら クリック↓↓↓ おすすめ 住宅性能評価書付きの家なら安心? 2022.02.05 無理のない「住宅予算」はこう決める! 2021.08.11 物件見学時に心がけておくこととチェックするポイント 2022.02.15