中古物件見学時に押さえておくべきポイント

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物件見学は、資料からはわからない『住み心地』を実感できる貴重な機会です。しかし、限られた時間で何に注目するべきか、迷う方も多いでしょう。

そこでこの記事では、内見時に必ず確認しておきたいポイントを「周辺環境」「建物の構造や設備」「室内の状態」「水回りやインフラ」「ランニングコスト」に分けて解説します。

【チェックポイント1】周辺環境のチェック

物件は建物だけで完結するものではなく、周辺の環境が住み心地に大きく影響します。内見では、建物の外や近隣の環境についても丁寧に確認してみましょう。

近隣の施設

まずは、スーパーやコンビニ、ドラッグストア、クリニック、郵便局などが徒歩圏内にあるか確認。これらの施設が揃っていると、日常生活がかなり楽になります。特に高齢者やお子さんがいる家庭にとって、周辺施設の利便性は大切なポイントです。ネットで調べるだけでなく、実際に歩いてみることで「意外と便利な場所がある!」と新しい発見があるかもしれません。

交通アクセス

通勤や通学にかかる時間も重要です。物件資料には最寄駅からの距離が記載されていますが、実際にかかる時間は人によって異なるもの。道のりや最寄りのバス停までの距離などもチェックすることをおすすめします。また、電車の運行状況やバスの本数も確認しておくと安心です。バス停が遠い場合、タクシーの配車エリアかどうかも調べておくとよいでしょう。

治安

特に夜間の治安が気になる場合、夜に物件の周りを歩いてみるのも一つの方法です。交番の有無や防犯カメラの設置場所も確認。繁華街や歓楽街が近いと、夜間の騒音や治安に影響する可能性もあります。

騒音

幹線道路や高速道路、線路、空港が近くにあると、騒音が住み心地に影響します。学校が近い場合、通学時間帯や運動会の賑やかさも気にしておきましょう。騒音は、実際に住んでみないとわからないことも多いので、内見の際に可能な限り確認しましょう。

【チェックポイント2】管理状態・セキュリティ

物件管理状態やセキュリティも重要なポイントです。

管理状況

マンションは、管理の良し悪しが住みやすさに直結します。エントランス、廊下、エレベーターなどの共用部分が清潔に保たれているか、メンテナンスが行き届いているかも確認しましょう。管理の行き届いた物件は、住民のマナーも良く、物件全体の治安や維持にもつながります。

セキュリティ

オートロックや防犯カメラ、インターホンのセキュリティ機能もチェックしたいところです。近年はスマートロックを備えた物件も増えており、利便性と安全性が向上しています。

ただ、築年数が古いマンションはセキュリティ機能が備わっていないことがあります。その場合は、治安がよいかを重視すると安心です。自分で防犯グッズを設置する方法もありますし、必ずしも「オートロックやセキュリティ対策が備わっているマンションじゃないとダメ」というわけではありません。

【チェックポイント3】床の傾き

床の傾きは目視で判断しづらいため、心配される方も多いポイントです。

中古住宅に関しては、以下の基準が診断の目安とされています。

レベル傾き構造上の欠陥リスク
13/1,000未満低い
23/1,000〜6/1,000未満一定程度リスクあり
36/1,000以上高い

引用元:住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成十一年法律第八十一号)第七十条

中古住宅の傾きの原因には、施工ミスやコンクリート量の改ざんといった人的要因、また地盤の変動などが影響している場合もあります。覚えておきたいのは「傾きがまったくない建物はほぼない」という点です。そもそも地面には微妙な傾きがあり、その上に多くの職人の技術で建物が建てられているため、完全な水平は難しいものです。新築時に限りなく水平であったとしても、時間とともに地盤が変化することで多少の傾きが発生します。

簡易的なチェック方法として、ビー玉を床に置いて転がるかを確認する方法がありますが、ビー玉が転がるからといって建物全体が傾いているとは限りません。確実にチェックするには「水平器」を使用するのが有効です。一般の方が判断しにくい場合は、プロのホームインスペクションを依頼することもおすすめです。

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【チェックポイント4】室内の状態

内見時には、水回りや日当たりなどもくまなく確認しておきましょう。

水回り

古い物件では、水回りの劣化が見られることもあります。キッチンやバスルームの蛇口や排水口に水漏れがないか確認し、水の流れや水圧も見ておくと良いです。水回りは修繕費がかかる場合があるため、細かいチェックが将来のリスク回避に繋がります。

日当たり・風通し

物件の方角や窓の位置、周囲の建物による影響で日当たりがどう変わるか確認しましょう。光の差し込み具合や風通しの具合は、カビの発生にも影響します。実際に窓を開けて風の流れをチェックしてみてください。

壁や床の汚れ

中古物件では前の入居者の生活による細かな傷や汚れがある場合も少なくありません。特に壁紙のシミや落ちにくい汚れは、長年の生活で蓄積されていることも多いため、入居後の清掃やリフォームの必要性を判断するポイントです。家具の配置で隠れていた傷やシミがあるかもしれないので、壁の角や床の端も見ておくと良いです。

インフラ

中古マンションを内見する際は、住み心地に大きく関わるインフラ設備もチェックしておくことが大切です。

電気容量と配線状況
築年数が経過したマンションでは、電気容量が現代の生活に十分でない場合もあります。特にエアコンや大型家電を多く使う場合、ブレーカーが頻繁に落ちないかを確認するために、電気容量を管理会社に確認するとよいでしょう。部屋内のコンセントの数や位置も日常生活に直結するため、数や配置をチェックしておくことをおすすめします。

インターネット環境
特にテレワークや在宅ワークが多い場合は、インターネット環境も重要です。マンション全体で光回線に対応しているか、部屋でのWi-Fi速度に問題がないかなどをチェックして、日常生活で快適に使えるか確認しておきましょう。

【チェックポイント5】ランニングコストも視野に入れる

物件購入や賃貸契約の際、住み始めた後にかかるコストも考慮することで、長期的な資金計画が立てやすくなります。日々の出費に加え、管理費や修繕費などの積立金は、物件の質や管理体制に大きく関わるため、事前にしっかり確認しておきましょう。

修繕積立金や管理費

特に分譲マンションでは、毎月の管理費と修繕積立金がかかるため、月々の固定費として計上する必要があります。物件により金額や項目が異なるため、支払いが負担にならないかを具体的に把握しておきましょう。

さらに、大規模修繕の計画や過去の修繕履歴も確認しておくと、今後の費用負担の目安がつきやすくなります。物件の築年数が古い場合や、過去に補修が充分に行われていない場合は、修繕費の増加が予想されることもあるため、将来的な資金計画に含めておくと安心です。

共用部分のメンテナンス費用

マンションやアパートには共用部分(エントランス、エレベーター、駐輪場など)のメンテナンスもあり、これらの維持管理費は住人の生活にも直接影響します。共用部分がきちんと清掃・整備されているかを確認すると同時に、管理費の中でどの程度までカバーされているのかも確認しましょう。

物件見学時のチェックリスト

最後に、物件見学時のチェックリストをご紹介します。ぜひ、お役立てください。

一戸建て・マンション共通のチェックポイント

項目内容
部屋の広さ各部屋の広さは充分か。
動線収納は充分か。
キッチンの設備キッチンの設備は使いやすいか。
トイレ・浴室浴槽のサイズや機能は充分か。
コンセントコンセントの配置や数。
ネットや電話の接続口ネットや電話の接続口の位置。
日当たり・風通し日当たり・風通し
防犯面周辺環境の治安、不審者が侵入しにくい構造か。

中古一戸建ての場合

項目内容
耐震性外壁にひび割れがないか、床の傾きなどはないか。
雨漏りやシロアリ雨漏りの痕跡はないか、シロアリ被害の確認。
修繕履歴過去の修繕・増改築の履歴。
防犯性・近隣状況不審者が侵入しやすい位置に窓がないか。
周辺の治安住居周辺の治安は良いか。

中古マンションの場合

項目内容
耐震性外壁にひび割れがないか、床の傾きなどはないか。
管理状態共用部分の管理が行き届いているか確認。
修繕履歴・計画大規模修繕の履歴や今後の予定を確認。
防犯面共用部分の防犯性(防犯カメラなど)を確認。
所有範囲専用部分の所有範囲を確認。
駐車場・駐輪場駐車場・駐輪場の位置、空き状況を確認。
住民層住民の家族構成や層について確認。

まとめ

物件見学は短時間で済ませることもできますが、慎重に行いましょう。見た目だけでなく、設備や管理状態、周辺環境、ランニングコストなど、さまざまな角度から確認することが重要です。気になる点はその場でしっかり確認し、「まあ、いいか」で済ませないようにしましょう。見学時に違和感を覚えた点は、住み始めてからも気になることが多いです。記事内で紹介したチェックリストを活用し、自分にとって最高の物件選びの参考にしてくださいう。

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