住みながら売却or空き家で売却

住みながら売却or空き家で売却

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この記事では、家を売る際の2つの主要な方法、「住みながら売却する方法」と「空き家にしてから売却する方法」について解説します。それぞれのメリットデメリットを考慮しつつ、それぞれどのような人に向いているのかを明確にします。自身の状況や目標に応じて、最適な選択肢を見極めるためのガイドとしてお役立てください。

住みながら売却する方法

住みながら自宅を売却する方法には、いくつかの選択肢があります。ここでは、それぞれの方法について解説します。

仲介や買取

オーソドックスな方法として、仲介と買取があります。

【仲介】
不動産会社を通じて一般の買主に自宅を売却する方法です。市場価格に近い価格で売却できる可能性が高いですが、売却までに時間がかかることがあります。

価格: 市場価格に近い価格で売却できる可能性が高い。

売却までのスピード: 売却までの期間が長くなる場合があります。

内見対応: 購入希望者が内見に訪れる際の対応が必要です。

【買取】
不動産会社や投資家に対して直接自宅を売却する方法です。迅速に売却できる一方で、市場価格よりも低い価格で売却されることが一般的です。

価格: 市場価格よりも低くなることが多い。
売却までのスピード:不動産会社が直接買い取るのですぐに売却が完了します。

内見対応: 必要ありません。

リースバック

リースバックとは、自宅を売却した後も賃貸借契約を結び、引き続き住み続けることができる方法です。

住み慣れた家での生活を続けられ、引っ越しの手間も省け、まとまった資金を手に入れることができる非常に魅力的な方法です。しかし、リースバックにはいくつかのデメリットも存在します。

まず、毎月家賃を支払う必要があり、この家賃は市場価格に基づいて設定されるため、売却前の住宅ローンよりも高くなる可能性があります。また、リースバックを前提とした売却では、市場価格よりも低い価格で売却されることが一般的です。さらに、賃貸契約の期間が限定されていることが多く、契約終了後には退去しなければならない場合もあるため、長期的な住まいの確保には注意が必要です。さらに、自宅の所有権を失うため、将来的に自分の家として再度購入することが難しくなる可能性もあります。

リバースモーゲージ

リバースモーゲージとは、60歳以上の高齢者が自宅を担保にして居住権を保持しながら定期的な資金を受け取ることができる制度です。住宅を売却することなく生活資金を確保する手段として利用されています。

返済は通常、住宅所有者が亡くなるか自宅を離れた時点で一括して行われるため、居住権を保持しながら生活することができます。

デメリットとしては、利息が発生して返済額が増加すること、住宅所有者が亡くなった際に相続人がローンを一括返済しなければならないこと、契約内容が複雑で理解に時間と専門的な知識が必要なこと、そして住宅の市場価値が将来的に下落するリスクがあることが挙げられます。

住みながら売却するメリット

住みながら売却する方法は、資金計画の立てやすさや経済的負担の軽減、売り急ぎによるリスク回避など、様々な面でメリットがあります。

購入先行よりも資金計画が立てやすい

住みながら売却するメリットのひとつは、購入前に比べて予算計画が明確になることです。
現在の住まいを売却しながら新居を探せるので、売却が確定してから新居を購入する際の資金計画がスムーズに立てられます。これにより、予算不足のリスクを大幅に軽減できます。

売り急ぎによる失敗を防げる

住みながら売却することには、売り急ぎによる失敗を防ぐという大きなメリットもあります。余裕を持って市場の動向を見極めながら売却を進めることができるため、急いで売却を行う必要がありません。より良い条件での売却が可能になり、売り急ぎによる失敗や不利な取引を避けることができます。

購入希望者にイメージを伝えやすい

購入希望者に実際の生活の様子を伝えやすい点もメリットです。内覧時に空き家よりも家具の配置や部屋の使い方がリアルに伝わるため、購入検討者はより具体的なイメージを持ちやすくなります。さらに、売主と直接会う機会もあるため、物件の魅力や近隣の魅力を直接伝えることができ、購入への説得力も増します。

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住みながら売却するデメリット

住みながら売却するにはデメリットもあります。

内覧日に合わせて生活する必要がある

住みながら売却する際のデメリットとして、内覧日に合わせて生活する必要がある点が挙げられます。通常、内覧を受けるためには家を整え、特定の日時に来客を迎える必要があります。そのため、普段の生活に多少の制約が生じ、予定の調整が必要となる場合があります。

生活感が出ないように注意が必要

住みながら売却する際のデメリットとして、内覧時に生活感が出過ぎてしまうことが挙げられます。実際に住んでいることで生活のイメージをしやすいところは購入検討者にとって魅力的ですが、あまりにも生活感が出すぎていると、購入意欲に悪影響を与えかねません。そのため、売却期間中は常に整理整頓と掃除に気を配る必要があります。内覧の際には特に注意し、モデルルームのように美しく整えた室内を演出することが重要です

住みながら売却に向いている人

次に、住みながら売却する方法が向いている人の特徴を説明します。

住宅ローンの残債があり、自己資金が少ない人

自己資金が不足しており、住宅ローンの残債も抱えている場合、住みながらの売却がおすすめです。この方法なら、売却資金を新居購入費や引っ越し費用に充てることができます。売却は先行して行われるため、新たな住宅ローンと既存のローン残債が重なる心配もありません。金銭的な負担が少なく済むため、自己資金に余裕のない方にとって有益な選択肢です。

内覧の日程調整を柔軟にできる人

住みながらの売却に向いているのは、内覧の日程を柔軟に調整できる人です。売却する際には、潜在的な買い手の希望に合わせた内覧の対応が不可欠です。特に週末に集中する内覧希望を受け入れることが多いため、土日に時間を確保できる柔軟性が重要です。予定の変更やキャンセルにも臨機応変に対応できることが、円滑な売却を促進します。

家がキレイな人

家を常にキレイに保てる人も住みながらの売却に向いています。売却を考える際には、物件の魅力を引き出すために清潔で整った状態が重要です。定期的な清掃やメンテナンスを欠かさず行い、内覧時にも美しい状態をキープできる人が成功しやすい傾向にあります。家に物が多く散らかっている人や掃除が苦手な人は、住みながらの売却には不向きかもしれません。

空き家で売却が向いている人

単純に、住みながら売却する方法が向いている人の真逆が当てはまると考えてもよいのですが、空き家で売却する方法が向いている人の特徴を挙げていきたいと思います。

自己資金に余裕がある人

新居を購入し、空き家にするにはある程度の資金が必要ですが、自己資金があれば住宅ローンの借入額を抑えることができます。また、自己資金に余裕がある人は、引っ越しや関連する費用も無理なく支払うことができるため、売却に焦りが生じません。自己資金に余裕のある場合は空き家での売却が向いていると言えるでしょう。

売却を急いでいる人

空き家での売却は、自己資金に余裕があるだけでなく、売却を急いでいる方にも向いています。新居を購入して空き家にすることで、住宅ローンの借入額を抑えつつ、迅速に売却手続きを進めることができます。この方法は、急な引っ越しや財務的な負担を軽減しつつ、迅速な売却を実現する点で有利です。

内覧の日程調整が難しい人

空き家での売却は、内覧の日程調整が難しい方に向いています。空き家にしてから不動産会社に売却活動を委託することで、内覧予約の日程調整や直接の応対を気にする必要がありません。仕事の都合で予定が合わせにくい場合やストレスを感じている方にとって、この方法は負担を軽減する良い選択肢です。

まとめ

住みながら売却は家を維持しながら販売を進めるため、時間と手間がかかる反面、家の魅力を最大限に引き出せるメリットがあります。一方、空き家での売却は、内覧の日程調整や家のメンテナンスに気を使う必要がなく、迅速な売却を実現できるというメリットがあります。どちらを選ぶにせよ、自身の状況と目標に合った最良の選択を検討することが重要です。