住宅ローンを借りる前に何をすればいい?諸費用や税金、保険について教えて!

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住宅ローンを借りる前に何をすればいい?諸費用や税金、保険について教えて!

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家を買う時の流れとして、「住宅ローンを組んで家を買う」ということは分かっていても、実際に何から始めればいいのか、ちょっとイメージしにくいですよね。

そこで今回の記事では、住宅ローンを借りる前にするべきこと、家を買う時の諸費用・税金・火災保険について詳しく解説します!

[1] 住宅ローンを借りる前に何をすればいい?

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住宅ローンを借りる前にどのような準備が必要なのか説明します。

step1:審査に必要な情報を整理する

まずは、勤続年数、年収、健康状態、個人信用情報など、住宅ローンの審査に必要な情報を整理しておきましょう。

ここで特に重要なのは、個人信用情報です。個人信用情報とは、クレジットや過去の返済や申し込みに関する情報のことで、金融機関が住宅ローンの審査を行う際に「信用」を判断するための参考資料として利用されます。審査の際は、過去5年間までさかのぼってチェックされます。

個人信用情報は、500円~1,000円ほどの手数料がかかりますが、取り寄せができます。信用情報機関は、銀行系・カード系・消費者金融系の3種類あり、各取り寄せ方法と請求手数料は下記のとおりです。

信用情報機関取り寄せ方法請求手数料
銀行系 :全国銀行個人信用情報機関(JBA) JBAのHP上から郵送請求可能1,000円(税込)
カード系: 株式会社シー・アイ・シー(CIC) 郵送、窓口、インターネット請求が可能窓口:500円(税込)/ インターネットや郵送:1,000円(税込)
消費者金融系: 株式会社日本信用情報機構(JICC) 郵送、窓口、インターネットから請求が可能窓口:500円(税込)/ インターネットや郵送:1,000円(税込)

ここでひとつ注意点を。

「過去に何回も支払いの遅延をした」「過去5年以内に債務整理をした」場合は、個人信用情報に「異動」という文字が記載されています。所謂、ブラックリストです。

もし、貴方の個人信用情報に「異動」の文字があれば、住宅ローンの審査に通ることはないでしょう。残念ながら、一発でアウトです。解決策としては、過去5年間の個人信用情報をクリーンにしてから住宅ローンの審査を申し込むしかありません。

ちなみに、クレジットカードの保有枚数が多い方も要注意

事前審査の際には、キャッシング枠の限度額も入れて返済負担率の計算をします。クレジットカードの保有枚数が多いと、必然的にキャッシング枠も多くなるので、返済負担率がオーバーしてしまう可能性が高くなるのです。特に借金をしているわけでもないのにもったいないですよね。

不要なクレジットカードは事前審査を申し込む前に解約しておきましょう。保有枚数の目安としては多くても2、3枚に抑えておいてください。その際は、キャッシング枠をゼロにしておけば万全です。

step2:モデルルームや不動産会社に行く

審査に必要な情報の整理ができたら、モデルルームや不動産会社(仲介会社)に相談しに行きましょう。

金融機関に相談に行くのも良いですが、「住宅ローンの審査に通ったら購入したい物件がある」場合は、モデルルームや不動産会社に行った方がその後の段取りがスムーズです。事前審査に通れば本審査に進み、売買契約、と流れがスムーズなので、すでに買いたい物件があるのならモデルルームや不動産会社に行きましょう。

ちなみに、「まだ買いたい物件がない」という場合でも、事前審査を受けることが可能です

事前審査は、土地や物件の売買契約を結ぶ前ならいつでも受けることが可能です。事前審査を受けて、いくらの物件が買えるのかが分かれば、予算の範囲内で買える物件を不動産会社に紹介してもらえます。

自分が住宅ローンを組めるのか、いくら借りることができるのか分からずに物件を探してしまうと、いざ気に入った物件が見つかっても予算が足りずに諦めざるを得ない…という結果にもなりかねません。物件探しに費やした時間を無駄にしないためにも、あらかじめ事前審査を済ましておくことをおすすめします。

step3:住宅ローンの事前審査を申し込む

事前審査にかかる期間は、3~4営業日ほどで、審査基準は金融機関によって異なります。

事前審査で重視される点は「ローンの完済時の年齢」「借入希望金額と頭金の金額」「勤続年数」「年収」「返済負担率」などです。審査に落ちた時の理由は教えてもらえません。

審査の際に必要な書類は下記のとおりです。

・住宅ローン借入申込書
・本人確認書類(運転免許証・健康保険被保険者証・パスポートなど)
・源泉徴収票(前年分)
・現在、借り入れがある場合は、償還予定表や残高証明書
・物件に関する資料(チラシ・見積り書や間取り図・土地の公図など)

[2]家を買うための諸費用はいつ払うの?

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文字で説明だけされてもピンとこないかと思いますので、物件種別に必要な諸費用と支払うタイミングを下記にまとめてみました。

家を買うための諸費用と支払うタイミング

支払うタイミング諸費用新築マンション中古マンション新築一戸建て中古一戸建て
購入申し込み~売買契約までに支払う購入申込金(申込証拠金)××
手付金
印紙税
仲介手数料×
引き渡し前に支払う残金決済
登記費用
印紙税
ローンの借入費用
固定資産税や都市計画税(日割)
修繕積立基金×××

(○…支払う ×…支払い不要)

すべて説明していると大量な文字数になってしまうので、今回は「絶対に知っておいてほしい」諸費用をピックアップしてご説明します。

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購入申し込み~売買契約までに支払う費用

・手付金
売買契約時に売主に現金で支払います。物件価格の5~10%が相場と言われていますが、100~150万円に設定されることが多い様です。手付金が現金で用意できなければ売買契約を結べませんので、自己資金が少ないという方は何が何でも手付金だけはご準備ください。ちなみに、買主の都合で契約を辞退する場合、手付金は返金されません。

・印紙代
こちらも売買契約の際に現金で支払います。印紙代は契約の金額によって変わりますが、物件価格が1,000万円~5,000万円以下の場合は、印紙代は2万円となります。

・仲介手数料
物件価格の3%+6万+消費税が上限とされています。売買契約時に50%を支払い、決済時に残金を支払います。新築マンションの場合は仲介手数料不要のケースが多いですが、一戸建ての場合は、新築・中古ともに仲介手数料が必要です。

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引き渡し前に支払う費

・残金決済
住宅ローンを利用する場合は、当日に融資が実行されるので、残金は住宅ローンで支払います。

・登記費用
登記とは、所有権を公的に認めてもらうための手続きです。自分で登記を行うことも出来ますが、司法書士に依頼することが一般的です。すべての費用の総合計の相場は30万円~50万円、その内、約2/3程度は司法書士への報酬となります。

・固定資産税や都市計画税(日割)
所有権移転日以降から固定資産税が課税されます。所有権の移転日から年末までの固定資産税(日割分)を売り主に支払います。

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[3]税金がかかるって本当?

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本当です!家を買う時、家を所有している時にかかる税金はいろいろあります。

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・家を取得した時に払う税金
登録免許税(軽減措置あり)、不動産取得税(軽減措置あり)、印紙税(軽減措置あり)、消費税(建物部分のみ。ただし個人売買の中古住宅は、非課税)

・資金や不動産を贈与された時に払う税金
贈与税(非課税制度あり)

・家を所有している時に払う税金
固定資産税(軽減措置あり)、都市計画税(軽減措置あり)

・住宅ローンを利用した時に払う税金
所得税、住民税(所得税で控除しきれなかった場合)

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前項で説明しましたが、固定資産税は、所有権移転日以降から課税されます。所有権の移転日から年末までの固定資産税(日割分)を売り主に支払うことになっています。

支払う税金ばかりで憂鬱になってしまいそうですが、軽減措置もありますのでご安心ください。代表的なのが「住宅ローン控除」です。当コラムでも過去に取り上げているテーマですので、詳細については省きますが、税金が軽減・控除される制度は以下のようなものがあります。

・住宅ローン控除
住宅ローンの返済期間が10年以上の人を対象とした制度です。適用条件を満たしていれば、最大控除額(1年間で最大40万円、10年間で最大400万円)還付されます。年末時点の住宅ローン残高の1%相当額を所得税から控除し、控除しきれなかった分は翌年の住民税から控除されます。(所得税の課税総所得金額などの金額の7%、または13万6500円のうち、少ない方の金額が上限となります)

・すまい給付金
消費税の増税による住宅購入者の負担を軽減するために創設された制度です。住宅購入者の年収に応じて現金を給付されます。支給額は以下のとおりです。

【給付金の額】※消費税10%

年収450万円以下…50万円

年収525万円以下…40万円

年収600万円以下…30万円

年収675万円以下…20万円

年収775万円以下…10万円

・住宅取得等資金贈与の非課税の特例
親または祖父母から住宅資金の援助を受けた場合、2020年4月から2021年12月までの契約は最高500万円(省エネ住宅または耐震性を満たす住宅は最高1,000万円)まで贈与税がかからない特例です。制度そのものは2021年12月の契約までとなりますのでご注意ください。

[4]火災保険の補償と選び方

火災保険は火災だけを補償する保険というイメージがあるかもしれませんが、実は様々な災害や事故を補償してくれる保険です。

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火災保険で補償される内容

・火災(失火の他、もらい火、放火、消火活動による水漏れや破損も含む)
・落雷
・水漏れ
・破裂、爆発、ガス爆発
・風災、ひょう災、雪災(洪水、高瀬、融雪洪水等によるものを除く)
・水災(台風や集中豪雨などによる床上浸水、土砂崩れなど)
・飛来、落下、衝突(建物外部からの物体の飛来、落下、自動車の飛び込みなど)
・集団行動などに伴う暴力行為
・盗難による窃盗、損傷、汚損
・不測かつ突発的な事故(破損、汚損)

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これらの補償がすべてセットになっている保険もありますが、選択できる保険もあります。

なお、新築一戸建ての火災保険料の相場は、主に以下のポイントで決まります。

1.建物の構造
2.専有面積
3.自然災害が多いか少ないか
4.補償内容
5.特約
6.補償期間
7.補償限度額

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自然災害が多いエリアは火災保険が高くなる傾向があります。たとえば台風が多い九州・沖縄は、他のエリアに比べて保険料が高めに設定されています。

自然災害が少ないエリアなら保険料が安いかというとそうでもなく、住宅密集地域や消化施設が充実していない都内の場合は、火災保険料が高めに設定されていることがあります。高台に住んでいて、近隣に河川などがない場合は「水災」を外すという選択もアリでしょう。お住まいのエリアにあわせて補償を選んでみてください。

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[5]まとめ

知識を身に付けたら、怖いものなし!早速今日から動きましょう!

記事内でも説明したとおり、まずは事前審査で必要な情報を整理することから始めましょう。過去にクレジットカードなどの延滞などがあるかたは個人信用情報を取り寄せてくださいね。その後は、モデルルームや不動産会社に行くだけです!買いたい物件が見つかってなくても事前審査は受けられますので、本格的に物件探しを始める前にまずは一歩を踏み出してみてください。

今回の記事を読んだ貴方はある程度の知識は身に付いています。それでも不安な方は、ミツバハウジングまでご相談ください。今すぐ買う気がなくても大歓迎です。まずは相談だけ…という方もお気軽にお問い合わせください。

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